JINRIKI [なぜなぜ]
JINRIKI
車椅子に直接取り付ける市販の器具。会で購入したのは持ち運びが便利なJINRIKIクイックというものです。
未舗装の道路や多少の坂道を登ることもできます。車椅子をそのまま押すのとは雲泥の差です。
JINRIKIは株式会社JINRIKIが開発販売しています。詳しくは同社のサイトをご覧ください。
http://www.jinriki.asia/
車椅子の前のフレームに装着します。
人力車のような形で車椅子を引っ張って進むことが出来ます。
車椅子の前輪が持ち上あるので多少の未舗装の道路でも進むことが出来ます。(こちらは木道です。)
前輪が持ち上がるので、石畳のようなところでもOK。
車椅子に直接取り付ける市販の器具。会で購入したのは持ち運びが便利なJINRIKIクイックというものです。
未舗装の道路や多少の坂道を登ることもできます。車椅子をそのまま押すのとは雲泥の差です。
JINRIKIは株式会社JINRIKIが開発販売しています。詳しくは同社のサイトをご覧ください。
http://www.jinriki.asia/
車椅子の前のフレームに装着します。
人力車のような形で車椅子を引っ張って進むことが出来ます。
車椅子の前輪が持ち上あるので多少の未舗装の道路でも進むことが出来ます。(こちらは木道です。)
前輪が持ち上がるので、石畳のようなところでもOK。
山用語(隠語) [なぜなぜ]
今回は、隠語(いんご):特定の社会や仲間だけに通用する意味をもつ,特別なことば。
あまり役に立つものではありませんが、しろうまの会だけで通用する言葉や、登山用語まではいかない言葉を集めました。
登山イス(とざんいす):しろうまの会の創設者が考案作成。中に金属が入ったパイプを担架のように組み立て、真ん中に座椅子をセットしそこに車椅子の人が座り、前後ひとりずつで担ぎあげるもの。以前は車イスの人はこれで担ぎ上げていた。急斜面での使用が困難なため現在は背負子に切替え未使用。傾斜の緩いところでは重量の負担が分散できるため、比較的、平坦なところでのみ使えます。
登山イス2号(とざんいすにごう):10周年の白馬岳登山で、登山イスでは無理な急斜面は、ハーネス(岩登り用のベルト)を利用して背負った。ハーネスをセットする際簡易用の椅子に座ってセットしたが、間違えて椅子ごとハーネスを付けてしまったが、交代の際にいちいち椅子を出さなくて済むのでそのまま使った。これを登山イス2号と命名したが、見た目が、間が抜けているで、その場限りの使用と相成った。
サッチコキャリー:詳しくはこちらを参照→http://www.shirouma.net/kaijyo/sachi.htm
障害者登山サークル:しろうまの会で作った造語で、3~4年前から使用している。おそらく、全国でもこの名前を付けてるところは、うちだけだと思います。特に定義はないが、この言葉を使うことにより障害者も受け入れる登山サークルであるということを表すために名づけた。
一本立てる(いっぽんたてる):登山中に休憩をとること。歩荷(ボッカ、山小屋などへ荷物を運ぶ人)が、休憩する時に荷物は背負ったまま背負子の下に棒を立てて、立ったまま休んだところから来ている。休憩した時にタバコの煙を立てるという説もある。
雉撃ち(きじうち):山で用をたすことで、山好きの人なら大体知っている言葉。一般に男性の場合をさす。雉撃ちの姿勢に似ているというところから来ている。小の場合は水雉(みずきじ)、大は大雉(だいきじ)などと分けて呼ぶ人もいる。キジ場とは、トイレのない露営地などで用を足す場所を言う。雪山などではキジ場の近くから雪を取ると黄色い雪を取ることがあるので要注意。
花摘み(はなつみ):雉撃ちの女性版。女性が山で「花摘みに行く」と行ったら、「僕も一緒に行きたい」とか、「山で植物を取ったらいけない」などと言ってはいけません。
山行(さんこう):読んで字のごとく山に行くことである。以前は、ちゃんとした語彙ではなく、本の取材で山行という言葉を使ったのですが、「山行き」に編集されてました。また、しろうまの会に入ったばかりの人が、みんなが「さんこう」と言うのでなにを「参考」にするのだろうと思ったそうです。ワープロでも変換されませんでしたが、最近の山ブームなのか、辞書等にも登録されているようです。例:山行記録
シャリバテ:腹が減ってバテてしまうこと。舎利(シャリ)所謂ごはんを食べずに空腹で疲れてしまうこと。山行中はお腹がすく前(少しでも空腹漢を覚えたら)に何か食べるものを口にしましょう。
ホキる:山でバテてしまうとか、みんなについていけなどの意味。また、ダメや使えないなどの意味も使う。昔一部の山岳会で流行ったこれこそ隠語。例:ホキる(ダメになってしまう)。ホキらかす(ダメにする)。ホキの高橋(使えない高橋)などとも言う。
あまり役に立つものではありませんが、しろうまの会だけで通用する言葉や、登山用語まではいかない言葉を集めました。
登山イス(とざんいす):しろうまの会の創設者が考案作成。中に金属が入ったパイプを担架のように組み立て、真ん中に座椅子をセットしそこに車椅子の人が座り、前後ひとりずつで担ぎあげるもの。以前は車イスの人はこれで担ぎ上げていた。急斜面での使用が困難なため現在は背負子に切替え未使用。傾斜の緩いところでは重量の負担が分散できるため、比較的、平坦なところでのみ使えます。
登山イス2号(とざんいすにごう):10周年の白馬岳登山で、登山イスでは無理な急斜面は、ハーネス(岩登り用のベルト)を利用して背負った。ハーネスをセットする際簡易用の椅子に座ってセットしたが、間違えて椅子ごとハーネスを付けてしまったが、交代の際にいちいち椅子を出さなくて済むのでそのまま使った。これを登山イス2号と命名したが、見た目が、間が抜けているで、その場限りの使用と相成った。
サッチコキャリー:詳しくはこちらを参照→http://www.shirouma.net/kaijyo/sachi.htm
障害者登山サークル:しろうまの会で作った造語で、3~4年前から使用している。おそらく、全国でもこの名前を付けてるところは、うちだけだと思います。特に定義はないが、この言葉を使うことにより障害者も受け入れる登山サークルであるということを表すために名づけた。
一本立てる(いっぽんたてる):登山中に休憩をとること。歩荷(ボッカ、山小屋などへ荷物を運ぶ人)が、休憩する時に荷物は背負ったまま背負子の下に棒を立てて、立ったまま休んだところから来ている。休憩した時にタバコの煙を立てるという説もある。
雉撃ち(きじうち):山で用をたすことで、山好きの人なら大体知っている言葉。一般に男性の場合をさす。雉撃ちの姿勢に似ているというところから来ている。小の場合は水雉(みずきじ)、大は大雉(だいきじ)などと分けて呼ぶ人もいる。キジ場とは、トイレのない露営地などで用を足す場所を言う。雪山などではキジ場の近くから雪を取ると黄色い雪を取ることがあるので要注意。
花摘み(はなつみ):雉撃ちの女性版。女性が山で「花摘みに行く」と行ったら、「僕も一緒に行きたい」とか、「山で植物を取ったらいけない」などと言ってはいけません。
山行(さんこう):読んで字のごとく山に行くことである。以前は、ちゃんとした語彙ではなく、本の取材で山行という言葉を使ったのですが、「山行き」に編集されてました。また、しろうまの会に入ったばかりの人が、みんなが「さんこう」と言うのでなにを「参考」にするのだろうと思ったそうです。ワープロでも変換されませんでしたが、最近の山ブームなのか、辞書等にも登録されているようです。例:山行記録
シャリバテ:腹が減ってバテてしまうこと。舎利(シャリ)所謂ごはんを食べずに空腹で疲れてしまうこと。山行中はお腹がすく前(少しでも空腹漢を覚えたら)に何か食べるものを口にしましょう。
ホキる:山でバテてしまうとか、みんなについていけなどの意味。また、ダメや使えないなどの意味も使う。昔一部の山岳会で流行ったこれこそ隠語。例:ホキる(ダメになってしまう)。ホキらかす(ダメにする)。ホキの高橋(使えない高橋)などとも言う。
山用語(地形編) [なぜなぜ]
山では、地形についての専門的な用語が多いです。山の地形や登山道等の説明で良く使う用語を集めました。
森林限界(しんりんげんかい)植物は広葉樹から針葉樹、背の低い潅木と高度が上がると変化します。これを植物の垂直分布と呼びますが、針葉樹帯(亜高山帯)から這松などの低木帯(高山帯)に変わる地点を指します。高い山に登る時、展望のきかない樹林帯をひたすら登り、森林限界を超えて見える景色はいつも感動します。北アルプスでは標高2500m前後が、気温の高い南アルプスではこれより高い2700mぐらいが森林限界とされています。
(上)西穂高山荘付近:このあたりが森林限界。まだ針葉樹林が見られる。
(下)山荘から西穂高方面。これから先は這松帯で展望が開ける。
ガレ場・ザレ場:岩石が堆積した不安定な斜面のことを指す。大きな岩が堆積した場所は、ゴーロなどとも呼ばれる。(岩がゴロゴロしているため。北アルプスの黒部五郎、野口五郎はここからきている)。石と土が混じっているところは「ザレ場」ともいう。浮石や落石の多い場所なので注意が必要。
(上) ゴーロ。大きな岩。氷河の後地や遅くまで雪渓の残る斜面下部などに多い。
(下)ガレ場。特に下りは浮石などで滑りやすいので注意が必要
鎖場:登山道の横などに鎖の付けられて場所を指す。一般的に急な岩場や片側が崖の場所などに付けられている。あまり鎖だけに頼らず、基本は三点支持(登山用語参照)が大切。
(上)右側が崖。左側の岩に鎖が付けられている。(西穂独標)
(下)急な岩場に縦に付けられて鎖。(岩殿山)
スラブ:大きいなめらかな一枚岩のことで、沢などでこのスラブの上に水が流れているところを滑(なめ)といい、滝になっていると滑滝(なめたき)などと呼ぶ。
玉山(台湾)の登山道の途中にあった一枚岩
雪渓(せっけい):冬に積もった雪が雪崩などで沢や谷大量集まり夏でも解けずに残っているところをいいます。今夏登った白馬には有名な大雪渓があります。谷ではなく山稜の山腹などの窪地などに一部だけ雪の残っているところを雪田(せつでん)と呼び、この周辺にはお花畑が多くあります。白馬岳の大雪渓、北岳の大樺沢、針の木岳の雪渓などが有名。雪渓が出来る場所は、谷筋で落石なども多い場所なので、登山時は注意が必要です。
(上)北岳の大樺沢雪渓
(下)登山道近くの雪田(八方尾根)
地塘(ちとう):高層湿原のところどころに出来た小さな池のこと。植物が体積して出来た泥炭が発達してミズゴケなどに変わった状態を高位泥炭といい、この高位泥炭からなるのが高層湿原で、土砂で池などが埋まって出来た湿原を低層湿原といいます。地塘の周りは夏には高山植物が咲き、山の表情を豊かにしてくれます。苗場山の地塘は有名でここに生える高山植物が稲の苗に似ているので苗場山と呼ばれるようになったそうです。
吊り尾根(つりおね):山頂と山頂を結ぶゆるやかな尾根が、まるで吊っているようなのでこう呼ばれる。穂高の奥穂と前穂の吊り尾根や北岳の池山吊り尾根などが有名ある。ほかに長くて単調な尾根のことを馬鹿尾根(ばかおね)と呼ぶ。こちらは丹沢の塔の岳のバカ尾根が有名。
出会(であい): 「初めて彼女の瞳をみた時、僕は彼女のために生まれてきたんだ。」これを運命的な出会いと言うが、ここで言う出会はそんなロマンチックではありません。二つ以上の沢が合流する場所を指します。これと同じ意味で俣(また)、沢が2つにわかれているところを二俣(ふたまた)などという言い方もします。また、二つに別れた沢を下流から見て、右を右俣、左を左俣と呼びます。これらは、「大樺沢の出会」、「一の俣」や「両俣」といった地名となっているところも多くあります。
薙(なぎ):山の斜面が崩壊して土砂が露出しているところで、日光の赤薙山や南アルプスの青薙山など山名になっているものもあります。
二重山稜(にじゅうさんりょう):稜線が2本平行してありその間が窪んでいるような地形で、船底に似ているので船窪などともよばれそのまま船窪岳と名の付いた山もある。しろうまでも登った蝶ケ岳周辺でも見られます。また対称山稜(たいしょうさんりょう)というものがあり、これは稜線の片側がスッパと切れ落ち、反対側がなだらかな山稜をこう呼び、以前登った白馬岳から三国境にかけての山稜がこれにあたります。
蝶ケ岳から常念にかけての二重山稜(中央がくぼんで両端が盛り上った山稜をなす)
ピーク:ご存じ山頂のことだが、単なる尾根上の突起を呼ぶ場合もある。
西穂高ヶ岳と独標の間にあるピラミッドピーク
巻き道: 稜線上のピークを通らずに山の斜面についた迂回用の道のこと。
巻き道は、大きなピークではない場合についているケースが多い。
獣道(けものみち): いわゆる獣(鹿、イノシシなど)野生動物が良く通る道のことで、踏み後程度の道ですので、迷い込まない様注意が必要です。
ケルン:人の手によって積みあげられた石で、稜線や山頂付近などに作られている。特に広い稜線で視界が効かない時の道標となっている。
白馬乗鞍岳(北アルプス)のケルン
肩(かた):山頂直下の尾根上の平坦なところを指します。北岳の肩は有名。
(上)北岳山頂(後)と肩に建つ北岳肩の小屋(下)山荘前の案内板
頭(かしら):谷、沢の源頭部の小ピークを指します。南アルプスの仙丈ケ岳の藪沢大滝の頭、八ヶ岳の赤岩ノ頭など。
カール: 太古の昔、山頂直下の斜面が氷河の侵食でスプーンで削られたようにU字型になった地形。仙丈岳カールや、穂高の涸沢カールが有名。カールおじさんとは関係ありません。
(上)南アルプスの仙丈岳のカール(下)北アルプスの前穂高岳と涸沢カール
カヤト:茅(かや)やすすきで覆われている尾根や山腹のことで、トは場所の意味。
キレット:稜線上でV字状に大きく切れ込んだ場所のこと。穂高岳から槍ヶ岳の途中の大キレットが有名。ちなみに漢字で書くと「切戸」で外来語ではなく日本語である。
写真は大キレット(蝶ケ岳より)。中央の大きくへこんだ箇所。
コル:稜線上の鞍部。キレットほどの落差ではない。北岳の八本歯のコルが有名。
ナイフリッジ :稜線や尾根上のやせ細った箇所で、両側がスパット切れたナイフの刃のような場所のこと。 甲斐駒ヶ岳の刃渡りや戸隠山の蟻の搭渡りなどが有名。
甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根の刃渡り(両脇が崖になっている)
乗越(のっこし) :地形的には、峠と同じですが、尾根を一方から他方に乗り越す所を言う。峠と同じようであるが,道の有無は二義的なもので,行けば越せるというような程度の所にもこの名がある。穂高の飛騨乗越など一例。【世界山岳百科事典(山と溪谷社)より引用】
(上)常念乗越を上から見たところ(下)常念小屋前の「常念乗越」の案内
森林限界(しんりんげんかい)植物は広葉樹から針葉樹、背の低い潅木と高度が上がると変化します。これを植物の垂直分布と呼びますが、針葉樹帯(亜高山帯)から這松などの低木帯(高山帯)に変わる地点を指します。高い山に登る時、展望のきかない樹林帯をひたすら登り、森林限界を超えて見える景色はいつも感動します。北アルプスでは標高2500m前後が、気温の高い南アルプスではこれより高い2700mぐらいが森林限界とされています。
(上)西穂高山荘付近:このあたりが森林限界。まだ針葉樹林が見られる。
(下)山荘から西穂高方面。これから先は這松帯で展望が開ける。
ガレ場・ザレ場:岩石が堆積した不安定な斜面のことを指す。大きな岩が堆積した場所は、ゴーロなどとも呼ばれる。(岩がゴロゴロしているため。北アルプスの黒部五郎、野口五郎はここからきている)。石と土が混じっているところは「ザレ場」ともいう。浮石や落石の多い場所なので注意が必要。
(上) ゴーロ。大きな岩。氷河の後地や遅くまで雪渓の残る斜面下部などに多い。
(下)ガレ場。特に下りは浮石などで滑りやすいので注意が必要
鎖場:登山道の横などに鎖の付けられて場所を指す。一般的に急な岩場や片側が崖の場所などに付けられている。あまり鎖だけに頼らず、基本は三点支持(登山用語参照)が大切。
(上)右側が崖。左側の岩に鎖が付けられている。(西穂独標)
(下)急な岩場に縦に付けられて鎖。(岩殿山)
スラブ:大きいなめらかな一枚岩のことで、沢などでこのスラブの上に水が流れているところを滑(なめ)といい、滝になっていると滑滝(なめたき)などと呼ぶ。
玉山(台湾)の登山道の途中にあった一枚岩
雪渓(せっけい):冬に積もった雪が雪崩などで沢や谷大量集まり夏でも解けずに残っているところをいいます。今夏登った白馬には有名な大雪渓があります。谷ではなく山稜の山腹などの窪地などに一部だけ雪の残っているところを雪田(せつでん)と呼び、この周辺にはお花畑が多くあります。白馬岳の大雪渓、北岳の大樺沢、針の木岳の雪渓などが有名。雪渓が出来る場所は、谷筋で落石なども多い場所なので、登山時は注意が必要です。
(上)北岳の大樺沢雪渓
(下)登山道近くの雪田(八方尾根)
地塘(ちとう):高層湿原のところどころに出来た小さな池のこと。植物が体積して出来た泥炭が発達してミズゴケなどに変わった状態を高位泥炭といい、この高位泥炭からなるのが高層湿原で、土砂で池などが埋まって出来た湿原を低層湿原といいます。地塘の周りは夏には高山植物が咲き、山の表情を豊かにしてくれます。苗場山の地塘は有名でここに生える高山植物が稲の苗に似ているので苗場山と呼ばれるようになったそうです。
吊り尾根(つりおね):山頂と山頂を結ぶゆるやかな尾根が、まるで吊っているようなのでこう呼ばれる。穂高の奥穂と前穂の吊り尾根や北岳の池山吊り尾根などが有名ある。ほかに長くて単調な尾根のことを馬鹿尾根(ばかおね)と呼ぶ。こちらは丹沢の塔の岳のバカ尾根が有名。
出会(であい): 「初めて彼女の瞳をみた時、僕は彼女のために生まれてきたんだ。」これを運命的な出会いと言うが、ここで言う出会はそんなロマンチックではありません。二つ以上の沢が合流する場所を指します。これと同じ意味で俣(また)、沢が2つにわかれているところを二俣(ふたまた)などという言い方もします。また、二つに別れた沢を下流から見て、右を右俣、左を左俣と呼びます。これらは、「大樺沢の出会」、「一の俣」や「両俣」といった地名となっているところも多くあります。
薙(なぎ):山の斜面が崩壊して土砂が露出しているところで、日光の赤薙山や南アルプスの青薙山など山名になっているものもあります。
二重山稜(にじゅうさんりょう):稜線が2本平行してありその間が窪んでいるような地形で、船底に似ているので船窪などともよばれそのまま船窪岳と名の付いた山もある。しろうまでも登った蝶ケ岳周辺でも見られます。また対称山稜(たいしょうさんりょう)というものがあり、これは稜線の片側がスッパと切れ落ち、反対側がなだらかな山稜をこう呼び、以前登った白馬岳から三国境にかけての山稜がこれにあたります。
蝶ケ岳から常念にかけての二重山稜(中央がくぼんで両端が盛り上った山稜をなす)
ピーク:ご存じ山頂のことだが、単なる尾根上の突起を呼ぶ場合もある。
西穂高ヶ岳と独標の間にあるピラミッドピーク
巻き道: 稜線上のピークを通らずに山の斜面についた迂回用の道のこと。
巻き道は、大きなピークではない場合についているケースが多い。
獣道(けものみち): いわゆる獣(鹿、イノシシなど)野生動物が良く通る道のことで、踏み後程度の道ですので、迷い込まない様注意が必要です。
ケルン:人の手によって積みあげられた石で、稜線や山頂付近などに作られている。特に広い稜線で視界が効かない時の道標となっている。
白馬乗鞍岳(北アルプス)のケルン
肩(かた):山頂直下の尾根上の平坦なところを指します。北岳の肩は有名。
(上)北岳山頂(後)と肩に建つ北岳肩の小屋(下)山荘前の案内板
頭(かしら):谷、沢の源頭部の小ピークを指します。南アルプスの仙丈ケ岳の藪沢大滝の頭、八ヶ岳の赤岩ノ頭など。
カール: 太古の昔、山頂直下の斜面が氷河の侵食でスプーンで削られたようにU字型になった地形。仙丈岳カールや、穂高の涸沢カールが有名。カールおじさんとは関係ありません。
(上)南アルプスの仙丈岳のカール(下)北アルプスの前穂高岳と涸沢カール
カヤト:茅(かや)やすすきで覆われている尾根や山腹のことで、トは場所の意味。
キレット:稜線上でV字状に大きく切れ込んだ場所のこと。穂高岳から槍ヶ岳の途中の大キレットが有名。ちなみに漢字で書くと「切戸」で外来語ではなく日本語である。
写真は大キレット(蝶ケ岳より)。中央の大きくへこんだ箇所。
コル:稜線上の鞍部。キレットほどの落差ではない。北岳の八本歯のコルが有名。
ナイフリッジ :稜線や尾根上のやせ細った箇所で、両側がスパット切れたナイフの刃のような場所のこと。 甲斐駒ヶ岳の刃渡りや戸隠山の蟻の搭渡りなどが有名。
甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根の刃渡り(両脇が崖になっている)
乗越(のっこし) :地形的には、峠と同じですが、尾根を一方から他方に乗り越す所を言う。峠と同じようであるが,道の有無は二義的なもので,行けば越せるというような程度の所にもこの名がある。穂高の飛騨乗越など一例。【世界山岳百科事典(山と溪谷社)より引用】
(上)常念乗越を上から見たところ(下)常念小屋前の「常念乗越」の案内